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アトピー性皮膚炎の漢方と現在医学による経過説明
漢方では、皮膚は肺・大腸に属するといい、大腸の働きが悪いと皮膚に変調が現れてくるものです。
大腸の働きが悪くなるのはどんな時でしょうか。
まず第一に胃に負担をかけすぎる時が挙げられます。
実際アトピーの人々の多くには、大食したり、食べなかったり等の食生活の乱れがみられます。
次に、何か思わぬストレスがある程度長期間続いた時、抗ストレスホルモンであるステロイド等を増産する必要が生じます。その為、肝臓に多く血液が集まるため、胃が少し虚血状態になり、これも胃の不調となり、大腸の不調へとつながっていきます。
以上、胃の不調のために、胃熱が生じるために、普通に人よりも水を多く飲む人が多いようです。
それでは、大腸の不調とはどのような状態なのでしょうか。
まず、ストレスによる自律神経の乱れにより、副交感神経が活性化して、大腸の働きが高まりすぎたりして、便秘を起こしがちになります。その結果、腸内細菌の減少を招くようになります。
又、最近、食物の中に含まれている残留抗生物質も腸内細菌の変調を起こします。
以上のような腸内細菌の変調は、ビタミン合成を不十分にする為、肝臓の働きを弱め、体質がストレスに対して弱くなります。
次に、大腸内の腸内細菌の乱れは、腸内において、有毒なガスを発生させたり、本来体内に吸収してはいけない物質を取り込んだりします。
これら物質は血流に乗って、肝臓、腎臓などに入って処理されます。
しかし、肝臓、腎臓が弱っていると、本来大便・小便として排泄されるものが、皮下組織へ運ばれ、そこに溜められる事になります。
その為、アトピー患者の体全体より、微かながらも大便臭・小便臭を発することがあります。
又、大腸の変調は、副腎、腎臓機能に低下を起こし、その結果、抗炎症ホルモンであるステロイド等の減少をもたらします。
更に一部のステロイドは、胆汁と共に腸内に入り、腸内の細菌によって活性化されるので、大腸の変調でステロイドが減少すると、この働きも低下して、抗炎症ホルモンも非活性化します。
健康であれば、皮下に溜められた異物を取り除こうとして、人体の免疫作用が働きます。
しかし、アトピー性皮膚炎の人は免疫力つまり、副腎皮質ホルモン等を分泌する副腎の力が低下しているので、このような時、抗原抗体反応の常として過剰反応を起こしてしまって、皮膚のかゆみや皮膚組織の乱れを生じるようになります。
その結果、皮膚の上に黄色ブドウ球菌が増えてかゆみがでたり、緑膿菌が増えて、皮膚の脂質を分解する為にかさかさの肌になります。
皮膚をお茶(番茶・緑茶等)で拭くことで、これらの菌の増殖を防ぐことができ、アトピーの症状が和らぐこともあります。

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