不妊症における漢方的考察PDF

男性不妊における漢方的考察PDF

不妊症の身体に優しい漢方的治療法
 結婚して、次はかわいい赤ちゃんと思っていてもなかなか思うようにできず、産婦人科を訪れて色々と治療はするもののうまくいかない。さてどうしたものか。
五臓六腑の調和をとることによって、人間の本来持っている受胎能力を高める効果のある漢方療法としての鍼灸治療をおすすめします。
 さて、漢方理論の考え方とは次のようなものです。
 卵巣、卵管、子宮などの生殖機能は、漢方では「肝は子宮をまとう」といって、

肝経

(肝臓、血流、生殖機能、筋肉等の働き)と密接な関係があるとします。
 又、生殖機能(子宮等)と内分泌(ホルモン)において関係がある視床下部および脳下垂体等は

腎経

(脳髄、脊髄、副腎の働き)に属するといいます。
 以上より機能的な不妊症の場合、肝経と腎経の経絡(人体における血液、体液および電子の縦横の流れ)に 変調が生じているという事になります。
 つまり、漢方の基本となる陰陽五行により、腎は肝を助けるといい、肝の変調、すなわち子宮等の不調は腎に属する脳下垂体等の働きを活性化することにより改善されるという事です。
特に30才以降の女性の場合、腎は先天の気、つまり体質的なものと表現されるように年齢的にも腎を十二分に補ってやる必要があり、これを補腎といいます。
 よってこの2つの経絡(肝経、腎経)上のその人特有のつぼに

鍼灸を施す事により、経絡の流れをスムーズになおす事ができるのです。 そして、腎経がよくなると自律神経系が活性化されて、それがホルモン分泌の正常化へと進んで、次に肝経がよくなって卵巣、卵管、子宮などの機能がより向上していきます。
 ただ、腎経、肝経をととのえるだけでは不十分で、さらに腎経を助けている

大腸経

も正して、腸内細菌のバランスをとって副腎の働きをよくし、さらに大腸経を助けている

胃経

も正す必要があります。
 大腸経、胃経もそれぞれ必要なつぼに刺激を与えていきます。

さらに胃経をよくするためには,医食同源の考え方により、日常の食事にも心を配る必要があります。
これは何も特別な事をするわけではありません。
三度の食事をきちんととって、腹八分目を心がける事です。
八分目の食事は消化吸収にかかるエネルギーを減らして、その分を生殖活動に向けるためです。
普段あまり食のすすまない方は3食にこだわらずにお腹がすいたら食べるというほうがよいと思います。
内容としては海藻類を多めにとる方がよいでしょう。
なぜなら、これらには微量栄養素が多く含まれているために自律神経系やホルモン分泌にも非常によいからです。

実際の治療法  来院しての鍼灸療法と自宅での間接灸療法がよい。

 遠方の方は、来院しての適切なつぼとりと自宅での間接灸もおすすめ。 図1 図1の説明
*脳髄中の視床下部や脳下垂体は腎経に含まれるものであり、腎臓・副腎が重要な影響を及ぼす。

*生殖機能である子宮、卵管、卵巣等は肝経に含まれるものであり、肝臓が重要な影響を及ぼす。

*漢方理論に、「腎経は肝経に働きかける」とあるとおり、

腎経たる脳髄部分はホルモン分泌を介して肝経、つまり生殖機能に

働きかけており、逆に肝経から腎経へ、というホルモン分泌も行われている。

男性の精子の数が少ない、元気が無い場合

症状に応じて、自宅において腰部の肝・腎のつぼを中心に間接灸を週に数回すると良いです。 卵子と精子の相性が良くないといわれる方

男性、女性とも補腎療法を行っていくと、副腎の働きが良くなるために過剰反応が抑えられて、このような症状がとれていくことが多くあります。

自分でできる確認対処法

以下の硬結や圧痛点を確め、指圧やお灸で改善してください。
運動について

赤ちゃんができない、早くつくろうというプレッシャーからか

無意識の内に肩で息をするようになるものです。

これでは横隔膜の運動量が低下して、

十分な酸素が肺に入りにくくなり全身に影響します。

そこで1日 30分〜1時間の散歩をすすめます。

歩く速度は周りの景色を十分認識できるくらい、ゆっくりしたものが良いです。

自然に腹式呼吸になり血液中の酸素量が増えます。

よい子を産むために

基本的に新鮮で元気な卵子と、元気で活力あふれる精子とが出会えるようにすればよいという事です。

卵子については排卵直後が最も活力があり、これは月経終了後10日ぐらい後にあたるので、月経終了後7日以降に夫婦生活を始めるのがよいとされています。

古来より優秀な人材を多く輩出してきたユダヤ人も宗教上の教義により、このような方法を多くの人が現在も続けているそうです。

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