ー大阪・枚方・福本鍼灸院の東洋医学・漢方の世界ーアンケート

エコノミー症候群(深部静脈血栓症 )


一般的には、航空機に5時間以上乗っているときに発症するようにいわれているが、

それ以外にも、旅行で利用する列車、船、バスの長時間の乗車でも発症し、

また、パソコン等の作業で長時間の同一姿勢によっても起こりうるものなのです。

その発症のメカニズムは、長時間あまり動かず、同じ姿勢で椅子に座る続けると、

心臓より上部の血液は、引力の法則により、割合スムーズに肺、心臓へと戻ります。

しかし、、下肢においては、座り続けることによる筋肉運動の減少や、

大腿部の圧迫によって、そこの深部静脈に血栓が発生します。

そのような状態の時に、急に立って歩く事によって、その血栓の一部が肺に達して、

急性の肺動脈血栓症を起こすことになるというわけです。

そうなる時の症状は、胸部あたりが痛くなり、呼吸が苦しくなり、意識が朦朧とする等です。


 次に、近年多くの発症例がみられる航空機内における場合について述べてみましょう。
先ず、機内の環境状態について述べます。

海外へ旅行する時などは、亜成層圏から成層圏あたりを通過する為、

外の気圧は1/4気圧位の為、機内の圧力も1気圧より低めの2/3気圧以上に保たれています。

安静にしていれば問題のない程度の気圧の変化ですが、このことも考慮に入れて、

人体に酸素を取り入れる工夫をする必要があります。

人体に酸素が充分に入ると、赤血球中のヘモグロビンが、

活性化して筋肉等の働きもよくなって、血流も促進されます。

座った姿勢での、酸素補給のためには、腹式呼吸を行うのもよい方法です。


@航空機内での腹式呼吸の方法


まず、水平飛行に移って、ベルト解除のサインが出た後に、ベルトを充分に緩めて肩の力を抜きます。

そして、へそを中心とした腹部をゆっくりと膨らませ、そこに空気を入れる感じで口からゆっくりと

息を吸い込み、次に腹をへこませながら、口からゆっくり息を吐いていきます。

このような動作を1時間に1回くらいの割合で1分間くらい、行います。

このような呼吸によって、横隔膜の動きが促進される為、肺に充分酸素が取り込まれることになります。

又、下腹部の『丹田』にある太陽神経叢といわれる自立神経中枢の一部も刺激される為、

精神状態も安定し、更に腹部の運動により腸間膜中の血流もよくなり、

下肢の上方へ向かう血流の助けにもなります。

次に、機内の空気はかなり乾いた状態にある為、特に60歳以上の人は、

水分を充分に補って、血液の粘りを低下させる必要があります。

その為には、お茶や、水が最適です。普通より少し多めに飲むようにしましょう。

又、甘い飲料を多く飲むと、胃から速やかに小腸へと入り、門脈より肝臓を経て

糖分が血液中に入る為、血液中の糖分が急速に増え、血球同士を接着させる役割

をする為に、これが、血栓発生の大きな原因となります。

アルコール飲料の場合、多飲すると利尿作用が促進されて、アルコール中の水分の量より

多くの水分が小便として出るために、血液粘度が上がり、これも血栓発生の原因になります。

又、病中、病後の人や、若い人でも、特に運動選手等で筋肉疲労の激しい人は、

体の内外に炎症が発生しているので、血中の血小板にあるフィブィリノーゲン

というたんぱく質が増えて、血液が固まりやすくなっているので、水分補給が大切です。

機中の食事については、普通より少なめにすると、消化に必要な血液量が

不通より少なめになる為に、腹部に集まる血液量も適度になり、末端の手足にも

充分に血液がゆき渡り、手足の血流も促進されて、血栓ができにくくなります。

長時間座っていると、大腿部が一番圧迫されやすく、ここの血流が悪くなり

血栓の発生場所となるので、下肢全体の筋肉を積極的に動かす必要があります。


A大腿部の筋肉を動かす法


軽く静かに足先を床より2〜3cm位、

交互に上げると、同時に

膝も持ち上がり

大腿部の筋肉運動になり、

なおかつ大腿部が椅子より離れて

血流促進になる。

1時間に1回くらい、1分程度とする。


B下腹部の筋肉運動の方法


かかとを軸として、足先を上下させると、ふくらはぎの筋肉が動いて

下肢の静脈血が上方へと向かう。1時間に1回くらい、1分程度とする。


以上の@腹式呼吸A大腿部の運動B下腹部の運動を

体の中心部より末端部へ行うという方法で、必ず@→A→Bの順番で

1時間に1回程度3〜5分かけ行うのがよい。

漢方理論に基づいた血流促進法


腕の内側に、気血の通り路である、心包経という流れがあって、

手首より少し内側に『内関』というツボがあります。(基礎講座K2講参照)

『左の内関』は、心臓と胃、腸へと続いて、これらを調整し、血流を促進します。

次に、『右の内関』は肝臓、腸へと続いて、筋肉の血流を促進します。

つづいて、足の内くるぶしの上方にある『三陰交』というツボは、

肝臓、腎臓、膵臓を活性化させると共に足の血行を促進します。

以上より、手足の『内関』と『三陰交』の左右の4箇所のツボに

市販のエレキバン等を旅行の3日前より貼り付けて、旅行中も時々その上より、

炎症を起こさない程度に軽く指圧を繰り返すと、全身の血行促進になります。

又、この二つのツボは、血栓症治療のための基本穴でもあります。


カイロ療法について

市販されているカイロベルト(カイロを入れておくベルト)の中に小さめの使い捨てのカイロを

入れて、下着の上から腹部のツボの辺りに当たるように2時間くらい置いておき、

次に真後ろの腰部分に場所を変更して2時間くらいという具合にぐるぐる

ベルトを移動させながら温かみが消えるまで繰り返します。

決して2時間以上は同じ場所を温めないようにして下さい。かえっておなかが冷えてしまいますので。

飛行機に乗っている間このカイロ療法を行えば、腹部血行促進つまり全身の血行促進にも大変よいものです。


最後に、機内で狭い座席に座っていても、両手だけは自由に動かすことができます。

手先のツボを指圧することにより全身の血流を促進する方法を示します。


爪のはえぎわの角より、外下方へ45度、1o位の所に、井穴(せいけつ)というツボがあります。

井穴とは、その属する経絡の症状が「あらわれいずるところ」とされ、

ここを刺激する事によって、その症状が軽減するツボです。

手の井穴は、片手に6ヶ所あり、それぞれ役割は違っていますが、簡単な方法として

小指の爪のはえぎわの部分を、もう一方の親指と人差し指ではさんで、

少し痛いくらいに10秒位づつ、ぐりぐりと指圧をします。

次に、薬指、中指、人差し指、親指と同様に指圧します。

次にもう一方の手を同様に小指から始めます。

この方法は、何回、何時でもやってもよいツボ療法です。

体がだるいと感じた時に、このツボ療法を行うと体全体がすっと軽くなります。


@肺経にある『少商』というツボで、
肺経を強めると共に腎機能も促進します。

A大腸経にある『商陽』というツボで、
大腸の調整と共に腎機能も促進します。

B心包経にある『中衝』というツボで、
心臓機能を高めて、血液循環を促進します。

C三焦経にある『関衝』というツボで、
体の熱源を刺激して、体内を温める作用をします。

D心経にある『少衝』というツボで、
血液循環を促進して、胃の調整もします。

E小腸経にある『少沢』というツボで、
腹部の血流をよくして、胃腸の調整も進めていきます。


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