@ガンが発現するメカニズム
(癌にかかったときに慌てない又は癌にかかりにくい漢方的方法)
 発症のメカニズムをある程度
知ることが出来れば、なぜか心が落ち着き、症状も改善するものです。
 漢方では、肝実腎虚という言葉があります。
これは身体が、精神的ストレスや、肉体的疲労により過度の興奮状態がある程度長期間続くと、肝実

つまり交感神経が常に高まった状態となります。

そうすると、身体にはどのような変化が起こるのでしょうか。
 基本的なものとしてはストレスから逃げる反応が起こるのです。
具体的には血糖を高めて、走って逃げるための筋肉の活力源としての準備をします。
 同時に、そのような活動は怪我等による出血も多くなるので、
全身の血管を縮めて流血も少なくするように変化し、なおかつ、白血球中でも細菌等をやっつける顆粒球(好中球)を増やして、身体を守る体制を作るのです。

 以上のような流れの中で、内臓諸器官等は、全般に血液不足に陥り機能低下を起こし、同時に免疫力の低下も起こしてしまいます。
これを漢方では腎虚といいます。

 なおかつ、増えすぎた顆粒球の働きすぎにより、内臓の、特に粘膜組織の新陳代謝の異常な変換によるとみられる遺伝子の異常が、ガン細胞の出現となる大きな一因のようです

 逆に、少ない例ではありますが、リラックスしすぎにより、
副交感神経が強くなりすぎて、血管が緩んで広がり、結果、
血流低下をおこして、全身的に臓器不全を招き、発ガンにいたる場合も考えられます。

 どうすれば、発ガンしにくい体調を作れるのでしょうか。

これをなすことを、漢方では補腎といいます。
つまり、腎を強めるという事です。
ここでいう腎とは、主に副腎ホルモンを示すものです。
このホルモンは骨髓におけるリンパ球・顆粒球(好中球)のもととなる、白血球の生成には絶対に必要なものだからです。

 さらに副腎ホルモンは主に腸をめぐる事により活性化されるため、
腸内細菌のよいバランスを保つために必要となります。
このことが、漢方では何よりも胃腸が重視される所以です。

 この胃腸は白血球中のリンパ球が大変多く存在している所で、
特にガン細胞を食するNK細胞等もリンパ球の一種です。

 又、胃腸を主に支配している自律神経は副交感神経となっています。
つまり、発ガンの身体状態は交感神経が高ぶっている状態が多いので
これに対して、副交感神経を活性化する方法が有効という事です。

 副交感神経を活性化する主なものは、感情、運動、食事などがあります。
 まず感情についてですが、
これが高じるとストレスになります。人の思いと内臓の変化について述べますと、
漢方には、
陰陽五行という考えが基本にあります。

 例えば、
怒りの感情が強すぎると肝と胆をいためる。
逆に、肝・胆をいためると怒りっぽくなる。

喜びの感情が過ぎると、心・小腸をいため、
心・小腸が弱ると、必要以上に喜びの感情が出やすくなる。

憂いすぎると胃・脾をいため、
胃・脾が弱ると憂いの感情が強くでる。

悲しみがすぎると肺・大腸が弱り、
肺・大腸が弱ると、逆に悲しみの感情が強く出ます。

恐れの感情が強いと、腎・膀胱が弱り、
逆に腎・膀胱が弱ると恐れの感情が強く出ます。
循環の理論
以上のように、
内臓と人の感情には密接な関係があります。
また、人の感情というものは、一定の主がずっと続くものではなく、
時の経過とともに、怒りは喜びに変わり、憂いに変わり、
悲しみに変わり、恐れに変わり、やがてもとの怒りに戻り、
次々と円を描くように、循環していくものです。
これを相生関係といいます。
 又、陰陽五行説には、相剋関係というものもあって、
これを感情面から捉えると、ある程度感情のコントロールも可能となります。

 例えば、怒りの感情は、悲しいことを思うと静まる。
漢方では、金は木を剋するという。

喜びすぎの感情は、恐ろしいことを思うと静まる。
水は火を剋するという。

憂いすぎの気持ちは怒りのことを思うと静まる。
木は土を剋するという。

悲しみの気持ちは喜ばしいことを思うと静まる。
火は金を剋するという。

恐れの感情は、憂うることを考えると静まる。
土は水を剋するという。

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