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⑯食事について
(癌にかかりにくい体質作りの為に)
<食事の内容>
 人間にとって、どのような種類の食物をどのような割合で食べればよいのでしょうか。
この問題に対する一つのヒントとなるのが歯の形状でしょう。
 人の歯は全体で32本あり、20本が臼歯で磨り潰す役割で、8本が門歯で、これは噛み切るためのもので、後の4本が犬歯で、これは魚や肉を引き裂く役割と考えられています。

 以上より、単純に考えると、人は穀物(米・麦・芋等)を60~70%、野菜・果物等は20~30%、肉や魚は10~15%
食べると良いという事になります。

 ついでに述べると、草食動物の歯は前面は門歯が並んでいて、植物を引きちぎって、奥に並んでいる臼歯によって磨り潰すという構造になっています。

 一方、肉食動物の歯は、前面に犬歯と門歯があって、肉を捕らえて切り離し、奥の歯はちょうど鋏のような仕組みになっていて、肉を切り裂いて飲み込むという事になっています。
 しかし、食性を見ると、肉食動物というと肉しか食べないようだが、獲物の胃腸内の半消化のいわゆる草食である、植物も大量に摂っているようです。


 次に食事の量および回数について
 <食事の量>
食事の量は、腹八分目が良いという事は、誰でも知っている事ですが、なぜそうなのでしょうか。
食事が十分でないと、その中から必要な栄養素を身体が吸収しようとして、身体全体から血液を胃腸に集めて、消化・分解・吸収の力を十二分に高めるために、機能的に胃腸力が高まるからです。
同時に、腹部に多量に存在するリンパ球も大変活性化し、体内の不要物や、絶えず発生している異形細胞であるガン細胞なども元気なリンパ球の一種であるNK細胞等によって、常に消減させられるのです。

しかしながら、常に食べたい物を我慢ばかりしていると、欲求不満が高まって、身体が交感神経優位状態になって、よくありません。
時々は、好きな食べ物を腹一杯食べるのも健康に大変良いのです。

 また、口で食物を過度にかみすぎると、胃の蠕動運動の必要性が少なくなるので、胃の運動が少なくなってしまって、胃粘膜が薄くなる傾向が出るためにあまり良くありません。

 <食事の回数>


 現在、人は朝・昼・夕と1日3回の食事を摂っていますが、それは単に現在の生活パターンに適合しているからでしょう。
一般に身体の不調や変調のある時には、それを元に戻そうとする力が働きます。
当然その為には、エネルギーが必要とされます。
一般的には、消化・吸収に関わるエネルギーが抑制されるために、食欲が低下するのです。

 このような時は、無理に食べないほうが、より回復力が高まるのです。
例えば、風邪のときなど、発熱によって細菌をやっつけるリンパ球の活性を高めます。
体調が悪いときに食欲がなくなるのは、食欲を低下させることによって、食事をすることにより、消化・吸収に使われるエネルギーを、よりいっそう、リンパ球の能力向上に向ける為なのです。

 人は体質的にも、環境的にも大きく異なるものですから、1日3食にこだわる必要はまったくありません。
 基本は、食べたい時に食べる、ということが必要です。

 血糖、つまり血液中のエネルギーが不足してくると、自然と脳の食欲中枢が反応して、食べたくなってくるのですから。


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