インポテンツにおける漢方的基本考察及び養生法
こういう症状が鍼灸治療で改善するという事をご存知ない方が多いようですが、当院では大きな効果をあげています。
身体を診た上であれば、より適切なツボの設定等可能ですが、一般的なことを述べてみます。
漢方により考察すると、インポテンツは、肝経の弱りにより、発症すると考えます。
つまり肝臓が変調することによって、全身の筋肉が硬くなったり、けいれんを起こしたり、目に変調がきたり、生殖機能の不全が起きたりします。
また、肝臓は春の季節にその機能の高まりを見せるものであるので、体を春のような状態にさせてやることが、インポテンツを治すには、最も大切な基本といえます。
春にあたる肝を高めるには、冬に当たる腎を強化すること、つまり『補腎』が、ポイントになります。
(漢方では、「春は肝」「夏は心」「秋は肺」「冬は腎」というように、季節と臓器の働きが深くかかわっていると考えます。)
運動療法 疲れない程度に散歩をすると、食欲が刺激されて、大腸にもよい影響が及び、これがやがて腎臓、特に副腎の強化へと結びつきます。
食事療法
適度の酸っぱさは、肝臓を養い、適度の塩辛さは腎臓を養います。
例えば、梅干を食事毎に食べるようにするのも簡単で効果的な方法です。
睡眠療法
夜更かしは、体によくありません。特に、午前1時から3時迄の間の睡眠は重要です。
「腎は夜作られる」といわれるように、活力の元がこの時間に作られるように体ができているようです。
ですから、この時間の睡眠が腎を強化させ、肝が高まり、「眠りは肝臓を養う」という結果となるわけです。
他の時間帯に睡眠時間は充分とっているのに何か元気が出ないと思っている方も、この時間の大切さを認識してください。
もし、仕事の関係上どうしても無理な場合は、こういう考えを理解して、後に述べますツボ療法等で肝及び腎を高める養生を人以上に努めてください。
イメージ療法
男性(陽)と女性(陰)の関係がギクシャクしてるのもよくない事です。
床に入って、寝るまでにパートナーのことに思いをめぐらし、人間誰しも長所、短所併せ持っているものですので、特に相手の女性の長所のみを思い浮かべ、女性らしく、優しく、自分にとってかけがえのないというイメージを膨らませることが大切です。
呼吸療法
床に入って寝る前に、一分間くらい肩の力を抜き、へそに向かって口から空気を入れながら腹をふくらませましょう。
次に、へそをへこませると同時に、口から空気を吐き出しましょう。
いわゆる腹式呼吸をしましょう。
腹部の副交感神経が刺激されて、生殖器の血流が促進され、同時に小腸の働きもよくなって、門脈を通じて肝臓の血流もよくなります。
歩き方
足の親指は肝の領域ですので、意識的に親指で大地をしっかりと押さえると、肝臓の血流がよくなります。
肝臓を養う色
漢方では肝臓は青(緑を含む)とされています。
身近なところに、緑の観葉植物などを置くようにしましょう。
青色(緑)は肝臓を安定させ、活性化します。

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