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⑧ガンの転移について
ガンの他臓器への転移については、原発巣のガン細胞が血液・体液・リンパ液等にのって移動していくとされている。
また、その期間についても数ヵ月後から、10、20年後にいたるまで大きな幅があります。
ただ、転移ガンは一般的に、組織的に弱いものが多いとされ、原発ガンが何らかの理由で縮小傾向が出た時に転移が起こるともいわれています。

 ここでガンの転移というものを漢方理論より考えてみたいと思い、下図のようなもので示してみます。

 これは、病期の三陰三陽といわれるもので、病は陽、つまり体表より、陰である体内に入ってくるという考えによります。
その状態が、
太陽病→少陽病→陽明病→
太陰病→少陰病→厥陰病
という様に変化するというもので、必ずしも病が重くなっていく過程
でもないということです。
 ガンの転移の漢方的なあり方を少しでも感じ取ってもらえればよいと思います。

 この図の矢印は主な転移先を示すもので、この他にも内臓間の転移は多くあります。
 主な5ヶ所の転移においては、4ヶ所は左より右に流れており、最後の厥陰病にあたる肝は、
「陰極まれば陽に転ず、」で肺にもどっています。
 この図を見ると、胃(後天の気)から発して、腎(先天の気)・肺・肝に至る場合が多いようです。
 漢方的に捉えると、後天の気(胃)が元々弱い事と、生活環境の低下によって発ガンし、それが体質(腎)的な弱さがあると、転移を起こしやすいように感じ取れます。

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