⑥陰陽五行論による腎の位置づけと、直接的に影響を及ぼす臓腑 >
大阪枚方市の福本鍼灸院の腎臓治療の漢方的改善法 円を描く矢印は相生関係、内の星のような矢印は相克関係を示しています。
まず①についてですが、肺・大腸は「母」にあたり、腎・膀胱は「子」にあたります。
つまり、「母」が「子」を助けることによって、腎の正常な機能が促進される事を示しています。
大腸は非常に大切な作用があります。
副腎・腎臓において生成される各種ホルモン等が大腸をめぐる事によって、腎の作用がより強化されるという事です。
その為、大腸内の微生物のより良いバランスを保つことが何より大切なことなのです。
このような腸内の状態を保つためには、
④で示されているように、「土」と「金」の母子関係により、主に胃の状態をよく保つ必要があります。
また肺は吐く息、大腸は大便を通して、不要物を排出しており、腎の負担を軽くします。
次に③についてですが、胃と腎については相克関係にあって、胃の働きが強すぎると腎をいためるという事を示しています。
これは経絡の変調、つまり自律神経の乱れを表します。
胃の作用について自律神経の状態をみてみると、肉体的・精神的ストレスを受け続けると交感神経が高ぶって全身の血管等が収縮する。
その為各臓器への血流量の低下が起こり、様々な不都合が生じてきます。
これを元に戻すような作用を起こさせる色々な仕組みの大きな働きの一つに食欲増進というものがあります。
多量の食物が胃に入ってくると、胃の周りに多く存在する副交感神経が活性化されて自律神経のバランスがとれ、心身ともに安定した状態に戻ります。
しかし、このような状態を長く続けていると、胃が疲れて色々な症状が出るとともに過食によって血流中の栄養物が過剰となり、特に血糖値の高い状態が続き、糖がタンパク質と結合しやすくなって、腎臓に負担をかけてしまいます。
また精神的に恐れの感情を持ち続けたりしていると、自律神経を通して、腎臓・副腎内の血流を低下させて、機能の低下を招きます。
以上の事により、腎臓・副腎をより良くする養生法などについて述べていきたいと思います。

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