⑨三大栄養素について
炭水化物とタンパク質は腸で吸収されて、門脈より肝臓に入る。
しかし、脂肪は腸よりリンパ系に吸収されて、首のところの大きな血管に入っていく。
なぜかというと、脂肪の分子が割合大きい為、毛細血管が詰まるのを防ぐために、まず血液で薄めてから肝臓に入っていけるようにするためです。
次に、脂肪や炭水化物は体内の生化学反応で燃焼してエネルギーに変わり、最終的に炭酸ガスと水となり、肺からの呼気や水分として腎臓より排されるため、あまり腎臓の負担になりにくいのです。
次にタンパク質ですが、これは体内で分解されて筋肉等の体タンパク質、ホルモン、酵素などの材料となり、最終的に尿に溶けて排出されます。
その結果、腎機能に負担をかけてしまうので、腎機能が低下している時はタンパク質を摂り過ぎない事が大切です。
しかし、あまり減らしすぎると筋肉等のタンパク質を体が消費するので、かえってタンパク質の老廃物が増えたりします。
だから体内で合成されない必須アミノ酸(8種)を多く含むタンパクを中心に取るとよいでしょう。
これらは普通の動・植物タンパクにほとんど含まれています。
また、タンパク質の代謝産物(老廃物)として、窒素化合物(尿素窒素、尿酸、クレアチニン等)がありますが、
腎機能低下があると尿から出きれないで、これらが血液中にあふれて尿毒症状が現れてきます。
つまり、腎の変調がある時、栄養の摂り方の基本は腹8分目に尽きるということでしょう。

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