・・・検査方法

鍼灸治療で色覚改善


現在医学では治療法がないので、色覚異常は治るはずはないと言い切られますが、
世界保健機構(WHO)の「鍼で治療されることができる病気と障害《のなかでは、
報告例が少ないが、改善の報告がなされているので、鍼治療はやってみる価値があるとしてあげられています。
ながい歴史を持つ漢方療法では、色覚異常の治療法は脈々と受け継がれています。
当院でも、その治療法に、個人の体質等をプラスした独自の治療を行い高い効果をあげています。
以下に、色覚異常についての考察を述べてみます。
色覚発生の仕組み(主に赤緑色弱、色盲)
物質に反射した光は、目のレンズを通して奥の網膜に映し出されるが、その後ろにある、
赤・緑・青のいわゆる光の3原色を感じる色細胞の反応の強弱によって、
その物質の色がまず第1段階として認識される事になる。
この時の3色の強弱が第2段階として、視神経に入っていく前に色を効率よく送るために
赤緑信号と青黄信号と白黒信号の3つに変換されて視神経より脳の色中枢部へと向かって入っていき、
最終的に色調は脳部で確認されることになります。
 次に人間の色覚の変化は、成長につれて白黒から青黄となり最終的に遅くとも10歳ぐらいまでに
赤・緑・青の光の3原色を基本とする色調におさまります。
 ところが、男子の20人に1人ぐらい、女の子の500人に1人の割合で網膜の色細胞より、
視神経に色の情報が入るときの変換の過程において、
何らかの作用によって上完全な変換がなされるために、
このまま視神経を通じて脳の色中枢に入ってしまうために、通常の色と異なった色として認識されるようです。
色覚異常の可能性について
漢方の12経絡を用いて、針をつぼに刺入して色覚が向上する事実から逆に考えてみると、
色覚の低下している人の網膜の色細胞、視神経、及び脳中枢は正常であって、
ただ網膜より視神経に至る過程の色情報の変換機構も正常であるが、
何か情報の流れを邪魔する電子レベルの問題があるために問題が起こっているとしか考えられません。
このように色情報に関する器官はまったく正常と考えられるので、つぼの刺激によって色覚の向上が起こってくるのでしょう。
色覚に対する考え方
人間の体の変調や、いわゆる病気というものについて日々の鍼灸治療の臨床を通して、感じることは
すべて漢方で言うところの先天の気、つまり体質(遺伝性)が深く関与しているということです。
例を挙げると、多くのアレルギー性のものや、糖尿病等に代表される成人病についても、
現在においては、治療によって改善、もしくは正常になっていることを考えると、
遺伝性だから治らないという事はない、と考えるほうがよいのではないでしょうか。
ただ遺伝子レベルの問題として考えるならば、その人の形質は一定の法則によって伝わっていくので、
その症状が発現した場合に治療していけばよいのではないでしょうか。
色覚検査について
現在、我国において、色覚検査は学校において希望者を省いて廃止の方向にあります。
しかしながら、学校卒業後、実社会に入ろうとするときに現在社会においては
今まで以上に色彩分別力を必要とされる職種が拡大しており、
建前は色覚低下の人にも門戸を開けておりますが、
実際の入社に当たっては会社としても厳しい競争に勝ち残っていかねばならないために
検査を行っているところも多くあります。
人の目的は学卒後、1人前の社会人として活躍することにもあるので、
親の立場としても、子供の色覚能力は10才ぐらいに完成されるといわれているので、
将来の進路を決めるであろう中学・高校くらいには、特に子どもの色覚が心配な方は、
プライバシーを守れる方法で色覚検査を受けさせて、
その結果を本人はもとより、両親も知るほうがよいと思います。
このようにしたほうが将来の方針も早めに決めることが出来、
又、いろいろな治療を施している所もあるので、その子のためにももっともよいことだと思います。
色覚向上の治療を始める時期
今までの鍼灸による臨床治療から考えてみると、年齢による治療効果の差はあまりないように感じますが、
大切な考え方は実社会において本人の希望する職種が色覚の重要性が要求される場合、
できればその職についても、上自由もなく仕事がこなせるように
色覚を前もって向上させておくと良いという事から、
色覚の完成される10才以降であって、中学・高校生あたりがよいと思われます。
また、職業上で上便を感じた時にも、年齢に関係なく試してみるとよいでしょう。
次に重要なことは、各人によって色覚の向上の具合がかなり異なるということです。
例えば、数回の治療でぐんとよくなる人、数十回の人、百回以上の人。
最終的にほぼ正常になる人と、かなり改善する人、まあまあの人、
少ししか改善しない人も中には見られます。
しかし全体的に見て、ほとんどの人が色覚の向上はしています。
ゲームの色彩が鮮やかになり、うれしいという方もいます。
これらの結果からみても、改善するのなら、治るはずがないという言葉をうのみにしないで
早めに結果を出して実社会に備えたほうがよいと思います。
漢方経絡法による治療の特徴
①まず、どこをどのように改善することを目的としているのか
前述したように、眼の網膜にある色細胞で感じた赤・緑・青の色情報が
赤緑・青黄・白黒情報へと変換される過程に問題ありと仮定し、
なおかつ、この変換器官、機能が正常であるとすると、
ここにおける漢方で言うところの、気血の滞りということが解決の糸口として浮かび上がってきます。
それでは気血の気とは何か、これは目に見えないもの、
つまり酸素・窒素・炭酸ガス等や、人体の生命活動によって生じる神経の走行に伴う電流・電磁波等を示し、
一方、血とは目に見えるもの、つまり血液・リンパ液・体液等を表します。
以上より、漢方的には、この色情報の変換課程の気血を正常化することが目的となります。

②どのようにして、その人固有の身体情報を得るか
一般的には色覚低下の場合は均一的な治療が多いのですが、
漢方治療の大きな特徴として、その人固有の身体情報を的確につかむ事によって、
回復の効率を高めることが出来るので、まず腹診といって、腹部を触診することから始めます。
漢方では12経絡といって、6臓6腑の反応点のつながりによる線が
頭から手・足まで、またその逆の方向へと縦の流れとして「経《として存在し、
またこの流れを横につなぐ線としての「絡《として、体全体をまるで網の目のように覆っています。
特に腹部においては、これらの経絡が集中しているので、
腹部の状態を診ると6臓6腑の動きがわかるという事です。
このようにして、その固有の身体情報をつかんで、これを治療時の基本としていくのです。

③肝経と目
それでは、6臓6腑と目の関係についてですが、
漢方では目・鼻・口・耳等の外部のものと内臓には密接な関係があるとする
基本的な考えがあります。
特に目については、“諸脈、目に集まる”、“肝は目にひらく”といって、
肝経と目の関係を重視しています。
つまり、色覚低下の人は肝経の乱れがみられ、これを補う腎経にも偏重が表れています。
これらの肝経腎経を主にととのえ、
なおかつ諸脈目に集まる、といわれるように、心経胃経肺経等も調整していきます。
特に諸脈という意味の中身について、
6臓6腑というものはすべて自律神経というものが深く関わっているという事があり、
これを調整することも重要となります。
このような方法によって、より効果的に改善に導いていくのです。

④反応の表れる経脈
まず局所的な反応点(つぼ)は、目の周囲にある少陽胆経陽明胃経、督脈に多く反応点が表れ、
これらを助ける手の太陽小腸経陽明大腸経
足の陽明胃経・少陽胆経・少陰腎経等にも反応点が多く表れます。
これ以外にも、腹診の結果、その人特有の経脈上にも反応点が出てきます。
以上のつぼに刺激を与えることによって、より効果的に色覚の向上が得られるというわけです。


具体的な治療法
目の周囲、及び手足の反応点(つぼ)に皮膚消毒後、鍼(使い捨て)を無痛に浅く刺入し、
10~15分置いておくという方法です。
朊装は着衣のままで、手はひじまで朊を上げて、
足はひざまでズボンを上げて仰向けに静かに寝ているという姿勢です。
このような治療を近くの方は週1~4回継続し、色覚がよくなるまで繰り返します。
また、遠方の方で、月1~2回しか来られない方は、
少し時間をおいて、1日に3回くらいまでは治療を行えます。
色覚の検査法
最も厳しい方法といわれている石原式を用いて行います。

石原検査表で結果を判断する場合、簡単に覚えてしまう可能性があり。
読めることが色覚の改善と全て一致するかは多いに疑問。

とのご意見をいただきましたが、

当院では、治療後の変化を検査する場合、どのように見えているのかを確認するため
指で見える線をなぞってもらったりしています。
その結果、評価を付けています。
試験場では、嘘でも、覚えたものであろうと言うことはあっても、
当院に改善するために、お金を払っているのに、見えないものを見えるという必要はないわけです。
せっぱつまって、半信半疑でいらしゃる方がほとんどですが、
個人差はありますが何らかの改善はみられるようです。
結果として、色覚検査で前回上合格になった方が、治療後の検査で合格しているのです。

又、以下のご意見を頂きました。


色覚の改善の最終判断は石原表を読めるとかなぞれるなどではなく、パネルDとかの他の検査の結果をもって判定すべき。
石原検査表のみの結果だけではだめ。石原表は一部がわかれば簡単に正しくなぞることは容易だからです。

当院にいらっしる方の多くは、まず試験にパスすることが目的ですので、まずは石原式で確認します。
(最近は、色覚検査はしないとなっていますが、実際には色覚が必要とされる職種もあります。)
パネルDの試験の方はまたその方法も行いますが、パネルDの方が一般的に簡単にわかるようです。
石原表が読めるようになると、たいていゲームの色の区別ができるようになったり、
信号の色がわかりやすくなったり、
電車の時刻表の特急・急行の色分けの字がわかるようにもなられます。
検査だけでなく、本人の自覚が今までと違ってベージュやグレイに見えていたものが、
色として区別できるということです。
普通の色覚とは違うかもしれませんが、今まで区別できなかったものがわかって、
本人が便利になれば、それでよいのではないでしょうか。
60才過ぎの方も、若いときに残念な思いをしたし、
コンプレックスであったと通院されて、改善して、喜ばれています。